コーヒーの話

ミル コレクション①

右、ジャンボミル(店頭ディスプレイ用)
左、フジローヤル製動輪 ミル今でも使用できます。






ドライフルーツとレバノン

ケル子さんからナツメヤシのデーツのドライフルーツをいただいた。
レバノンではターキッシュコーヒーとデーツとマッチングさせてると言う。
デーツをいただく。んー。ココナッツと干し柿の間の子の味。
確かにこれやとターキッシュだと良く合いそうな気がする。
奥が深い。

喫茶使い

最近当たり前の様に入店していきなりノートパソコン広げられるお客様多いです。
大概、リュックサックや大きめのプリーフケースを持った方がそうですね。
喫茶店の役割って変わってきたかもわからない。それは認識しています。
しかしながら、お店とお客様の関係って冷ややかなものでは無いと思います。
場所の提供でお金さえ支払えば何しててもええやろ。では無いと思います。
あくまでも会話とコーヒーを楽しむ場所。そう願っています。
カップルできてスマホをいじって会話無し。っていうのもこちらからしたら異様な光景です。そんな観点からウチではパソコンは禁止させてもらっています。
置き去りのコーヒーがかわいそうです。

京都の宮水でコーヒー。ウチの店のサイフォン抽出には不適格です。
元々、サイフォンはフラットな味に仕上がるためコシのないテロンテロンの宮水なんか使うと香りは立つけれども味がボケる。出汁を引くとかご飯を炊くには良いかもわからないのだが、私には京都の土地でウチの条件では神話にしか聞こえない。
ドリップ抽出などの滞空時間が長い物だとマイルドになると感じるかもわかりませんが。

逆にそれ程、浄水器だけで美味しい水が使えるとも言える。
琵琶湖疎水の恩恵に預かっている訳です。


ウチの熱源

当店の熱源はパイロット付きの理科用ガスバーナーです。
このガスバーナーの会社が無くなって、部品を探すのが大変なんですが今の所快調です。
パイロットの芯が良く折れるらしいのですが、それは道具を荒く使ってる証拠。
定期的にオーバーホールをしてメンテしています。
コーヒーを点てる時はこのバーナーの炎の調整はミリ単位で高さを調整。
これを間違うとサイフォンの上ボールでお湯がボコボコして雑味が出ます。
いくら混雑していてもコーヒーを淹れる大切なポイントです。

竹べら

サイフォンコーヒーを点てる際にコーヒーを攪拌するために竹べらは使用いたしますが、この竹べらもサイフォニストでこだわってる方もいらっしゃいます。

私の道具です。右は5人用、左2つは自分でカスタマイズドした2.3人用の竹べらです。
竹べらから伝わる豆の状態を把握しやすい様にしてあります。
竹べらは竹で出来ている為わん曲に元々なっているので混ぜる際は内反りの方を自分側にして使用しより混ざりやすい様にします。
短時間の内に何気無い様ですが気をつけています。




カップにもこだわる

うちのブレンドのカップは創業当時から白のぶ厚いカップです。
飲むときにはカップの外側に雫が垂れやすくなりますが、珈琲の保温性においては優れています。
しかしながら雰囲気も味の内でカップを変えて楽しむのも珈琲を楽しむ醍醐味です。
ヨーロッパの陶磁器メーカーの柄は東洋の伊万里焼の影響を受けている物もありますし、コペンハーゲンなんかはフルレースともなるとお客様にも喜ばれます。
しかし珈琲の味を最大限に引き出すには形状を気にして頂きたい。

舌の形状には図のように苦味、酸味、甘みと書いてありますがこの部分に直接ストレートに珈琲が伝わるようにするには、酸味系のコーヒーにはカップの淵の広がったカップが適しており、また苦味の珈琲は筒型のカップが適しています。
カップの形状も珈琲をおいしく飲むために一役かってるわけです。



茶菓良友

良いお茶を手に入れた時には良いお菓子が欲しくなり、美味しいお菓子が目の前に出た時はやはり、上等のお茶が欲しくなります。良いお茶良いお菓子がそろう事で、お互いの良さが一層引き立つ。コーヒーも同じです。コーヒーとお菓子とは相性もありますし、お菓子の種類によってもコーヒーのチョイスも違ってきますがこれは大凡ベストマッチと言えます。パンの相性も抜群ですし、和菓子も意外と相性は良い物があります。皆さんも自分独自のベストマッチを見つけてください。コーヒーは2倍3倍美味さが相乗効果で倍増しますよ。



悪い習慣

最近と言ってもここ2・3年ですかね。外国人の観光客の方は相変わらず多いのですが、入店するなり入口に立ってます。?。当店ではお席へのご案内はしませんが何か探しているようにもかんじます。そうなんです。最近のスターバックスなどのシアトル系の店と間違っているんです。

どこでもスターバックスみたいなシステムちゃうっチューねん。挙句の果てに「エスプレッソ、カプチーノ、ラテありますか」とお聞きになります。当店はそんな物は無い。と言うやりとりは嫌というほどある。外国人が来ると「またか」と云う感じです。日本人だけの店にしようか悩みますが、そこは差別に繋がるので今は辞めています。しかしながら大勢で来てコーヒー一個の注文。もう帰れって感じです。いかにシアトル系が増えようとも独自のお国のスタイルがあるのだから、その国の常識を理解してから来て欲しいものです。ちなみに今の若い世代の方もそんな傾向は若干あります。


作法

コーヒーの抽出液には大まかに別けて単一品種(ブルマンやモカ等)とブレンドコーヒーがあります。このブレンドは各お店によって違いがあります。ブレンドコーヒーはお店側の押しつけの味となりますがお店の看板メニューとしてお店のカラーが表現されています。

その違いを判別して頂くのもショップ周りの醍醐味といえます。

コーヒーがやってきてそのままフレッシュ(コーヒーミルク)を入れてしまうと味が分らなくなりますので、まずは一口だけでもブラックコーヒーでお飲みになる事をお勧めします。(始めは慣れていないと拒否反応をしますがその内慣れてきます)。
そして次にブラックコーヒーがお好みの方はそのままお飲み下さればよいのですが、お砂糖を入れて味の変化を楽しみます。次いでミルクを入れて楽しんでください。

ブラックコーヒーでもスプーンで液体をすくって戻す事を数回する。所謂「縦まぜ」です。これはコーヒーの中に空気を入れてやる事でマイルドになると言われています。合わせて、高級なカップの底を傷つけない効果もあります。ぐりぐり「横混ぜ」は良くありません。

そんなお客様の所作や飲みっぷりをコーヒーマンは静かに見守っています。
お客様がお話が弾みコーヒーが段々冷めたり、劣化していくのをハラハラして見守っています。
日常家庭でもコーヒーをお飲みになられると思いますが、ほんの些細な事でも生活の中に取り入れて頂いては如何でしょうか?


フレッシュ

フレッシュ・・・。
コーヒーの恋人ですね。
このフレッシュと云う言葉は関西では日常あたりまえの様に使われていますが、このフレッシュと云う言葉はどうも関西エリアだけで使われているとの事。
その辺の事を以前に明治乳業に聞いてみた。
まず、語源はなんですか?と尋ねたら、こちらではお手上げですとの事。メーカーでも分らない。

次に、どの地域で言われているか尋ねる。するとあやふやな答えで関東は元より九州地区でも使われていなくコーヒークリームと言っているし、関西固有であるとの回答が出てきました。スジャータのプチフレッシュが発売されるようになってから広まりを見せたと云う風に言ってらしたが釈然とは依然しません。

そもそもフレッシュというのはクリーム類に属し、乳等省令におけるガイドラインは脂肪分18%以上でなければクリームと表示してはならないらしい。
生クリームを1L作るのに生乳13Lいると仰ってました。

お客様でも「ミルクください」と言われる。なんか関西人からすると軟弱な感じだし牛乳とこちらが勘違いするし、外国人のも「coffee with milk」という。それも牛乳で何杯も。「それ以上だとカフェオーレになります。サービスはここまでです」と言ったりする事もある。

外国人にとってみると、あのカップ横のコーヒーピーッチャーは珍しいらしい。欲しいと何人にもいわれます。

コーヒー共こちらも地域制を感じますね。


周期
ここ10年でエスプレッソブームはすごいですね。外資系の参入でオシャレにコーヒーシーンを日常に取り入れられるようになりました。
コーヒーの日本における歴史はトレンドがあるみたいで、ほぼ30年周期で訪れます。

エスプレッソブーム2000年くらいから
アメリカン等薄い切れの良いブームは1970年代から
ネル式の濃いコーヒーを大量に抽出し鍋で温めるコーヒーは戦後コーヒーが国民に手に入るようになってから。
それ以前のコーヒーは飲めたものではないし、代替えコーヒーと言われる物であったりチコリを煎じた物、お砂糖も甜菜を用いていましたし、良質のコーヒーは近年になってからだといえます。

1970年代は、喫茶店の開店ラッシュで1日に何回もコーヒーを飲んでもらうと云うコーヒー会社の陰謀でアメリカンブームが訪れたと言われています。
それ以前はコーヒーは所得もそうですが、一杯のコーヒーで飲料感を味わえる様な濃いコーヒーであったので相当年配の方は濃いコーヒーを飲んでた印象がおありになると思われます。

以上は先進国のみでコーヒー抽出の数おおくは西部劇で観る鍋に粉をいれて煮出して上澄みをのむ専門用語でターキッシュコーヒーと呼ばれる、トルコ式コーヒーが大半であるとの事です。
世界には色々な風習や飲み方があり、また受け入れられる味が世界の食文化によって違いがあります。

一番咲き

当店の入り口にコーヒーの木があります。幼木から育てて10年以上なりますし、出来た豆を発芽させてお客様にも貰ってもらっています。

昨日、今季の一番のコーヒーの花が咲きました。ジャスミンの香りでいいにおいですよ。
花の開いている期間は3日間くらいですぐしぼみますので中々タイミングが合わないと見てもらえません。何分鉢植えですので開花が限定されているので豆の収穫量も少ないです。
ご来店のときにでも咲いていればラッキーですね。




ついてたコーヒー

皆さん食事に付いてくるお飲み物ってありますよね。いつぞやか、京大の農学部の近所の喫茶店に深夜入店した時の事。
ハンバーグ定食にコーヒー付き・・・。
「これください」
食事を終えて、食事後のコーヒーは口の中の脂分を落とすのに一役買うわけですが、楽しみの一つです。
待つ事少々。
「はい、コーヒーです。」
「は?なんやこれ」

ウォーターグラスに黄土色の液体。
おそるおそる飲む。
「んー。なんか飲み覚えのあるコーヒー」

「これ、雪印のコーヒーやんけ」
僕は、牛乳パックのあのコーヒーはレギュラーコーヒーとの差別化をしてるし、個人的に小さい頃から飲み慣れていて好きです。
しかしながら、余りにも以外性とあっけにとられて、ここまでコーヒーをなめとんのか・・・と。

良く店内を見るとテーブル型のインベーダー系のゲーム機やその下に大きな犬が鎮座している。
「商売をなめとる」

ついてるコーヒーされどコーヒー。客側はそんなに美味さの期待もせずにそのコーヒーを待つのだが余りにも酷過ぎた。

現在はもうそのお店は無い。



デカイ コーヒー缶

ハワイ島コナのucc農園に行った時、強行軍で丸2日間くらい寝てなかったかな。
標高は余り高くない800mくらいやったかな、景色が綺麗な農園でしたね。

そこで、この間「ふしぎ発見」で出てたコーヒーハンターで売り出し中の川島さんがまだuccの社員で当時ここの農園長だった時、uccの缶コーヒー出して下さったんだけど、そのコーヒーがデカイ。
ビールの350m缶くらいデカイ3色缶でしてびっくりした。

味は日本の3色缶みたいに甘くなく日本の物を薄めた感じで味も大味だった。

ジャマイカン・メジャー・ドリンク・・・。
カップにまず半分くらいコーヒーをいれて、そこに加糖練乳をドボドボ入れ、そこにブラウンシュガーをスプーンで山盛5杯くらい入れてぐるぐる回す。
するとあのuccの3色缶の味になるらしい。
実はあの味は実に正統な味であるらしい。


甘いコーヒー

若いお客さんが来店。
「あの、甘いコーヒーってありますか?」

「はぁ。当店では甘いコーヒーと云うのは豆自体に甘みのあるコーヒーの事をさします。」
「お客様の仰るのは、フレーバーシロップを使ったアレンジコーヒーの事でしょうか?」

「そうです。」・・・・

シアトル系のカフェと一緒にせんといて欲しいわ。
コーヒーを飲むって言う裾野が広がったのはいいけど、どこでもラテがあるってわけないやん。
スタバなんかコーヒー味のするソフトドリンクです。
本場のエスプレッソの豆はあんなにローストは黒くないよ。
まぁ、スタバ行ってエスプレッソ飲む若い娘はあまりおらんとおもうけど・・・。

もっともスタバは一回行って懲りたし行って無いけどな・・・。